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お客様の声は宝物、製品・サービス改良の手がかりに

2016年5月11日

「お客様相談センター」あるいは「お客様サービスセンター」など、呼称は色々あるが、いずれもお客様に対するお問い合わせや苦情などを一手に引き受ける企業の窓口となる部署である。
お客様からの感謝の言葉もあるが、多くは製品に対する機能不良や欠陥、サービス業務に対する苦情などで、中にはお客様の期待に対して応えきれない閉塞感に苛まれることもある。
そうした閉塞感は、これまで何十回と電話で受け付けてきたお客様からの暖かいアドバイスや改良への手がかりが、会社の中の商品開発や既存商品の改良、サービスの改善に役立っていないいらだたしさにつながっている。
私は、多くの製造業、サービス業のお客様相談担当部署を訪問し、当該部門の企業の取扱いに一喜一憂してきた。お客様の声をないがしろにしている企業では、苦情に目をつぶり、経営の現場にそれらを持ち込もうとはしない。その結果、製品苦情は常態的に発生し、それらに苦慮しながら対応する従業員は、左遷用員と解釈されている会社まである。
そのような企業は組織を見てもわかりやすい。お客様相談担当部署が本社から遠く離れた子会社や工場の下部組織として存在し、お客様の声は本社経営陣に届くには余りにも遠い道のりが最初から予定されている。左遷部署だから、従業員の士気も上がらない。何度伝えても適切な対応をしてもらえず、お客様からお叱りを受けることも日常化すると、「なんで自分だけが個人的に叱られなければいけないのか?」という疑問がふつふつを湧きでて、業務を放棄したくなることもあるという。
そのような会社のお客様相談員に面談すると、

(1)担当者の名前を名乗らない=不適切な対応をしたことを特定されたくない、(2)回答できない課題に「自身が責任をもって対処する」という表明を行わない=お客様相談という業務が会社を代表する重要業務である自覚がない、
(3)どんな質問にどのように答え、あるいは積み残した課題には今後どのように対応するかの道筋を再確認すべきであるが、この種の確認を一切行わない=従って、お客様は再問い合わせ時に最初から新たな担当者に相談しなければならず怒りが倍増する、
(4)電話を切る際、再度自分の名前を告げない=お客様への対応の責任を明確化することから意図的に逃げる、といった異常な状況が確認されることが多い。
特に、数時間も苦情でつかまったお客様から再度お問い合わせがあった際に、またつかまりたくない、といった意思が働けば、最後にもう一度名乗る行為をあえて避ける従業員も少なくない。このような相談員は、お客様との対応中に判断を行わず、「上司に相談する」「私では答えられない」を連発し、早く電話を切ることにのみ集中している。お客様との相談が終了した後も、実際に上司と確認作業すら行わない者がいる。自分の名前を告げていないことから再度苦情があっても自身はつかまらず、他の相談員が巻き添えになることは構わないと考える残念な組織の一員である。
驚くべきは、製品そのものの欠陥や品質に対する苦情で、自らの相談業務に対する責任をあっさり放棄し、一部の社員しか知り得ない工場長のプライベートな携帯電話番号を直接苦情者に伝え、工場長が数時間にわたって苦情対応を余儀なくされた事例もある。
一方、必至に業務を全うしている従業員が、お客様の声を組織の阻害感から上部組織に適切に伝えることができず、
「いつ経営に伝えたのか?」
「苦情を握りつぶしているのではないか?」
「おまえはやる気があるのか?」
と毎回お客様よりお叱りを受け、最後にはお客様の怒りの矛先となってしまう事例がある。この種の事例では、お客様がモンスタークレーマー化することもあり、益々相談員の個人攻撃が繰り返される。
ある企業では、そうしたモンスタークレーマーが相談員個人個人の情報をあぶり出し、相談員の特性のみならず家族構成や友人関係まで情報を入手、徹底的に個人攻撃を行い、精神的なダメージを与えることになった。会社はその状況を打破するため、相談員の名前を記号化し、「相談員A」「相談員B」などと抽象化することまで検討し、私に相談をもちかけたが、すぐに採用を却下した。お客様相談業務の本質と責任を考えれば、無機質的な呼称の相談員の無意味さはすぐにわかるだろう。