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🟦我々CWSの立場から
私たちCWSは、企業におけるコールセンターや外部相談窓口の運営を長年支援してきました。
現場に寄り添いながら、従業員の安全と企業の信頼性を守るために、
リスクマネジメントの視点から「カスハラ対応」に数多く向き合ってきました。
しかし近年、企業の対応のなかで見逃せない課題が浮かび上がってきています。
それが、“過剰な防衛反応”によってかえってリスクを生んでしまうという現象です。
1. カスハラ対応が「企業リスク」を生む危険性
カスハラ対策は、企業にとって不可欠な施策です。
しかし、「少しでも声を荒げる=カスハラ」と一律に判断してしまうと、
本来寄せられるべき正当な苦情やサービス改善のヒントまでもが“排除”されてしまいます。
結果として、
「意見が届かない企業」と見なされ、企業の信頼を損なうリスクにつながりかねません。
2. マニュアル対応の限界と“現場の沈黙”
多くの企業が、カスハラ対応マニュアルの整備を進めています。
もちろん一定の基準や行動指針を明示することは必要ですが、
マニュアルに依存しすぎると、現場の判断力が奪われてしまう側面もあります。
- 判断を恐れて動けなくなる
- 対応が硬直化する
- 感情のすれ違いが大きくなる
マニュアルは“補助輪”です。それがブレーキになってしまっては本末転倒です。
3. 解決のカギは「聞く力」と「外部の中立視点」
カスハラ対応における最大の課題は、何が本質的な問題で、どこからがハラスメントかを冷静に判断すること。
そのために企業に必要なのは、現場だけで抱え込むのではなく、
外部の中立的な視点と、感情に巻き込まれない相談体制です。
我々CWSでは、外部相談窓口の構築・運営を通じて、
企業と従業員が「過剰防衛」でも「放置」でもない、バランスの取れた対応判断ができる仕組みを提供しています。
4. 守るだけでは、守れない
カスハラ対応とは、「従業員を守ること」以上に、
企業として誠実な姿勢を示し続けることでもあります。
どんな相手に対しても“耳を傾ける体制”が整っていることが、
結果として従業員の安心と、顧客からの信頼の両立につながります。
我々CWSの考え
カスハラ対応とは、“線を引くこと”ではなく、
“声を受け止める力”を育てること。その力はマニュアルだけでは生まれません。
外部の視点と、現場に寄り添う仕組みこそが、
本質的なリスクマネジメントの鍵となります。